「給料は減ったのに、なぜか今が一番幸せです」
60代で再就職を考えるとき、多くの人が不安に感じるのは収入ではないでしょうか。
「年金だけで生活できるだろうか」
「給料が下がったら老後は大丈夫だろうか」
「今さらアルバイトなんて情けないのではないか」
私も同じでした。
現役時代は責任ある立場で働き、少しでも出世し、少しでも給料を増やすことが目標でした。
ところが現在の私は、1日4.5時間のアルバイトとして働いています。
収入は大きく減りました。
役職もありません。
それでも胸を張って言えます。
今が人生で一番幸せに働けています。
この記事では、地方移住や度重なる転職を経験した私が、60代になって初めて気づいた「本当の働く幸せ」についてお話しします。

1. 責任と引き換えに得ていた「高い給料」の時代
働き方は、その時々の立場によって大きく変わります。
当然、給料も変わります。
私は長年、
- 家族を守る
- 子どもを育てる
- 老後資金を準備する
そんな責任を背負いながら働いてきました。
出世すること。
給料を上げること。
会社から評価されること。
それらが仕事の大きな目標でした。
責任ある立場は決して楽ではありません。
休日でも電話が鳴り、部下の相談に対応し、会社の数字にも追われました。
それでも頑張れたのは、
「家族を支える」という明確な使命感があったからです。
当時の私にとって、
責任=やりがい=収入
でした。
あの時代があったからこそ今があります。
だから後悔はありません。
ただ、その価値観だけが人生の正解ではなかったことを、後になって知ることになります。
2. 人生観を変えた大きな転機
私の人生が大きく変わったのは、離婚した元妻が亡くなったことでした。
離婚だけなら、私はおそらくこれまで通りの人生を続けていたと思います。
しかし、かつて人生を共に歩いた人がこの世からいなくなったとき、自分自身の生き方を改めて考えるようになりました。
その時、心の中に浮かんだ言葉があります。
「これからは自分の人生を生きてもいいのではないか」
そんな思いが芽生えたのです。
その後、ご縁があって今の妻と再婚しました。
そして妻の一言。
「移住してみようか?」
その言葉をきっかけに、私たちは大阪を離れ、縁もゆかりもない宮崎県へ移住することになりました。
今振り返れば、その決断が人生の第二章の始まりだったように思います。

3. 理想とは違った移住後の現実
移住後の人生は、決して順風満帆ではありませんでした。
私は続けて2社を退職することになります。
どちらの職場でも、
- 地域に貢献したい
- 会社の役に立ちたい
- 経験を活かしたい
そんな思いで働いていました。
本気で取り組み、やりがいも感じていました。
そのため、
「少なくとも65歳くらいまでは安定して働けるだろう」
と考えていたのです。
だからこそ退職することになった時の悔しさは大きなものでした。
妻も不安だったと思います。
私自身も想定していなかった現実でした。
地方移住には魅力があります。
しかし仕事や収入、人間関係など、都会とは違う難しさもあります。
私はその現実を身をもって経験しました。
4. 初めて「自分だけの力」でつかんだ仕事
今回の就職活動は、それまでとは全く違いました。
紹介もありません。
知人の縁もありません。
完全にゼロからのスタートです。
求人を探し、自分で応募し、面接を受ける。
そして結果を受け止める。
すべて自己責任でした。
最初は不安でした。
しかし、
「結果も含めて自分で引き受けよう」
と覚悟を決めた時、不思議と気持ちが軽くなりました。
もちろん人とのご縁には感謝しています。
ですが、ご縁には時として「しがらみ」も生まれます。
今回の再就職にはそれがありませんでした。
まっさらな状態で挑戦できたことは、私にとって大きな意味がありました。
5. 現在は1日4.5時間のアルバイト
そうして決まった仕事は、1日4.5時間のアルバイトでした。
現役時代と比べると収入は大きく減りました。
役職もありません。
責任も最小限です。
働いた時間分だけ給料をいただく。
とてもシンプルな働き方です。
もちろん不安はあります。
老後資金は十分なのか。
今後も働き続けられるのか。
妻に心配をかけていないか。
考えれば不安は尽きません。
それでも今の私は、不思議なくらい穏やかな気持ちで毎日を過ごしています。

6. 私が今の職場を心から好きな3つの理由
① 人間関係の距離感がちょうど良い
スタッフ同士の関係が自然です。
近すぎず遠すぎず。
余計なストレスがありません。
60代になると、この安心感の価値がよく分かります。
② 会社の理念に共感できる
会社の考え方やスタッフへの向き合い方に納得できます。
納得感があるからこそ、自分から前向きに働けるのです。
③ 失敗しても成長を応援してくれる
62歳の新人ですから、覚えることはたくさんあります。
失敗もあります。
迷惑をかけることもあります。
それでも職場には、
「昨日より少し前に進めばいい」
という空気があります。
だから失敗を恐れず挑戦できます。
7. シニア世代にとって本当の仕事の幸せとは何だろう
今回の再就職で私は改めて考えるようになりました。
仕事の幸せとは何なのか。
若い頃は収入や出世が重要でした。
もちろん今も収入は大切です。
しかし60代になると、それだけでは測れない価値があることに気づきます。
| 比較項目 | 現役時代 | 現在 |
|---|---|---|
| 収入 | 高い | 低い |
| 責任 | 大きい | 小さい |
| 肩書 | ある | ない |
| 精神的負担 | 大きい | 少ない |
| 仕事への満足感 | 普通 | 非常に高い |
どれほど高収入でも、
毎日心がすり減る職場では長続きしません。
反対に、
給料が多少少なくても、
人間関係が良く、
安心して働ける職場なら、
人は驚くほど前向きになれます。
私はそれを実感しています。
60代の再就職で大切なのは「給料」だけではない
もし今、
再就職先を探している方がいるなら、ぜひ考えてほしいことがあります。
それは、
「給料以外に何を大切にしたいか」
ということです。
もちろん生活のためのお金は必要です。
しかし、
- 人間関係
- 働きやすさ
- 通勤の負担
- 会社の考え方
- 心の余裕
これらも同じくらい重要です。
現役時代は多少無理ができても、60代以降は心身の健康が何よりの財産になります。
だからこそ、
求人票の給与額だけで判断するのではなく、
「ここで気持ちよく働けるだろうか」
という視点も持ってほしいと思います。
まとめ|給料は減った。でも後悔はしていない
現在の私の通信簿です。
- 給料 → 減った
- 責任 → 減った
- 肩書 → なくなった
- 働く幸せ → 圧倒的に増えた
もちろん課題はあります。
生活の安定。
老後資金。
妻を安心させること。
これからも考えていかなければなりません。
それでも、
毎朝、
「今日も仕事に行こう」
と思える職場があることは、何物にも代えがたい財産です。
60代の再就職は決して簡単ではありません。
しかし、自分に合った職場に出会えたとき、人は何歳からでも新しい幸せを見つけることができます。
私は遠回りをしました。
失敗も経験しました。
それでも今なら胸を張って言えます。
「給料は減った。でも人生の幸福度は確実に上がった。」
もしあなたが今、再就職や働き方に悩んでいるなら、給料だけではなく「安心して働ける場所」という視点でも仕事を探してみてください。
人生後半の働き方は、お金と同じくらい心の健康も大切です。
あなたにも、自分らしく働ける場所との素敵な出会いが訪れることを願っています。
関連記事
【60代の本音】お金より怖いのは「働けなくなること」でした
https://sho-life11.com/60s-cant-remember-new-job/
【60代の再就職】仕事が覚えられないのは能力不足ではない|62歳で新人になった私が乗り越えた方法
https://sho-life11.com/60s-cant-remember-new-job/
【60代の転職】「また人間関係で壊れるのが怖い」を乗り越えた私の答え|失敗しない職場選び5つのポイント
https://sho-life11.com/60s-safe-workplace/

コメント