ドラッグストアは、商品を並べて販売するお店。
働く前の私は、そのくらいの認識しかありませんでした。
もちろん品揃えが豊富なお店だとは思っていましたが、そこまで深く考えたことはありません。
ところが実際に働き始めると、その考えはすぐに変わりました。
店内に並ぶ何万点もの商品。
商品の配置。
棚の高さ。
防犯対策。
スタッフ同士の連携。
その一つひとつに意味があり、すべてが計算されていました。
私は以前、小売業を営んでいた経験があります。
当時は商売のことならある程度分かっているつもりでした。
しかし、このドラッグストアで働き始めて思ったのです。
「私がやっていた商売は、一体何だったのだろう。」
そう思うほど、その仕組みの完成度に驚かされました。
店長を見ていると、この店そのものを見ているようでした
働き始めて一番驚いたのは店長です。
私より20歳ほど年下ですが、
店のことなら何を聞いても答えてくださいます。
商品のこと。
発注のこと。
売場のこと。
スタッフへの指示。
日々変わる売上の数字。
店舗の状況。
まるで、この店そのものが店長の頭の中に入っているようでした。
最初は
「この人は本当にすごい。」
そう思って見ていました。
でも毎日仕事をしているうちに、考え方が少し変わりました。
店長が優秀なのはもちろんです。
でも、それだけではありません。
店長が店全体を把握し、スタッフをまとめ、お客様への対応までできるように、会社のシステムがしっかり作られているのです。
と同時にこの店に並ぶ商品を選ぶバイヤーさんや本部の方々などが
熟考されて事細かく決定された形が店舗になっているのです。
店長はその店舗を任された現場責任者なのです。
なので必要な情報が必要な時に確認できる。
だから店長は数字だけを見るのではなく、人を見ることができます。
スタッフの相談にも耳を傾け、仕事上の悩みにも丁寧に対応されています。
私はそこに、この会社の強さを感じました。
今の私にはレジが一番の勉強場所です
私は登録販売者の資格を持って採用されました。
でも今は、会社を知ること。
店を知ること。
地域を知ること。
そして、お客様を知ること。
そのためにレジで研修をさせていただいています。
最初は、
「レジを覚える。」
それだけだと思っていました。
しかし実際は違いました。
レジは、この店の最前線だったのです。
レジに立つと、お客様のことが少しずつ見えてきます
毎日レジに立っていると、不思議なことがあります。
「あ、このお客様は常連さんだ。」
そんなことが少しずつ分かるようになってきました。
いつも同じ時間帯に来られる方。
たくさん買われる方。
必要な物だけを買われる方。
レジ越しではありますが、少しずつお客様の暮らしが見えてきます。
そして何度もお会いしているうちに、
「今日は暑いですね。」
そんな何気ない会話が生まれます。
そこから少しずつ信頼関係ができ、
商品のことを聞いていただいたり、
「毎日お元気ですね。」「久しぶりにお顔を拝見しましたよ。何かありましたか?」
そんなお声がけができる関係になっていくのでしょう。
私はまだ、その入口に立ったばかりです。
だから今すぐお客様の相談に乗れるわけではありません。
でも長く働くスタッフの皆さんを見ていると、地域の方との信頼関係がしっかり築かれていることが伝わってきます。
その積み重ねが、店への安心感につながっているのだと思います。
私はまだ入口に立ったばかりです
今は毎日覚えることばかりです。
レジを覚え、
店を覚え、
商品を覚え、
会社を覚える。
まだまだ知らないことばかりですが、それでも毎日少しずつ前へ進んでいます。
これからレジを離れ、売場で仕事をするようになれば、また違う景色が見えてくるでしょう。
登録販売者として、お客様から相談を受ける日も来るかもしれません。
その時に慌てないよう、今はこの店の要であるレジに立ち、一つひとつの仕組みをしっかり学んでいこうと思っています。

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