60代になって仕事を探そうと思ったとき、こんな不安が頭をよぎったことはありませんか。
「この年齢で本当に採用されるのだろうか。」
求人票を見つけても、応募ボタンを押すまでに何度も考えてしまう。
「どうせ若い人を採るんじゃないか。」
「履歴書を見た瞬間に年齢で落とされるかもしれない。」
応募で氏名、住所、電話番号、年齢だけ記入して即不採用は日常茶飯事です。
私も62歳で仕事探しを始めたとき、まったく同じ気持ちでした。
だから今回は、実際に62歳で再就職した私が、「採用された理由」と「働き始めて感じたこと」を、経験をもとにお話ししたいと思います。
60代の就職は簡単ではありません
結論から言えば、
60代の就職活動は決して簡単ではありません。
応募しても連絡が来ない。
面接まで進めない。
「今回はご縁がありませんでした。」
そんな言葉を見るたびに、自分が否定されたような気持ちになりました。
しかし今振り返ると、それは私の能力を否定されたわけではありません。
企業には企業の事情があります。
- 長く働いてくれるだろうか
- 教育に時間がかからないだろうか
- 体力面は大丈夫だろうか
こうした採用側の視点で判断しているだけなのです。
そう考えるようになってからは、不採用でも必要以上に落ち込まなくなりました。
私が採用されたのは地方のドラッグストアでした
何社か応募する中で、ご縁があったのがドラッグストアでした。
採用の電話を受けたときは、本当にホッとしました。
「まだ必要としてくれる会社があった。」
その一言に尽きます。
もちろん、希望していた条件がすべて叶ったわけではありません。
給料も勤務時間も理想とは違いました。
それでも私は迷いませんでした。
「まずは働くこと。」
これを最優先にしたからです。
仕事をしていれば経験が積めます。
人との出会いもあります。
そして次の可能性も広がります。
でも仕事をしていなければ、何も始まりません。
私が採用された理由を振り返ると
働き始めてから、「なぜ採用されたのだろう」と考えることが何度もありました。
私なりに感じた理由は3つあります。
① 即戦力として見てもらえた
ドラッグストアでは接客だけでなく、レジや品出し、商品管理など覚えることがたくさんあります。
これまでの仕事で培った経験があったことで、
「この人なら早く仕事を覚えてくれそう。」
そう判断していただけたのだと思います。
経験は、60代だからこその強みでもあります。
② 長く働いてくれそうだと思ってもらえた
企業が一番心配するのは、
「すぐ辞めないか。」
ということです。
私は面接で、
「長く働きたい。」
その気持ちを素直に伝えました。
無理に自分を良く見せることはせず、体力面も含めて正直に話しました。
その誠実さを評価していただけたのかもしれません。
③ 条件より働くことを優先した
正直に言えば、希望どおりの条件ではありませんでした。
それでも、
「まずは仕事をする。」
という考え方を選びました。
60代になると、条件だけを追い求めていては、なかなか前へ進めません。
柔軟に考えることも、ときには大切だと感じています。
実際に働いて感じた「採用される人」の共通点
仕事を始めてから、多くの方と一緒に働く中で感じたことがあります。
採用される人には、ある共通点がありました。
- 条件にこだわりすぎない
- 素直に学ぶ姿勢がある
- 周囲と協力できる
- 挨拶や返事がしっかりできる
特別な資格や技術があることよりも、
「この人と一緒に働きたい。」
そう思ってもらえる人が選ばれているように感じます。
私が感じた「60代が面接で避けたいこと」
私は採用担当者ではありません。
ですから、「これが正解です」と言うつもりはありません。
ただ、62歳で仕事を探し、採用された経験から感じることがあります。
それは、自分の希望ばかりを先に話さないことです。
もちろん働く条件は大切です。
同世代の再就職関連のSNSには「あれがイヤ、これがイヤ」で
1カ月で退職した話が山ほど出てきます。
これは入社時におけるコミュニケーション不足が原因だと思われます。
しかし面接は、お互いを知るための時間でもあります。
最初から休日や給与、勤務時間などの希望ばかりを伝えてしまうと、
「条件が合わなければ辞めてしまうかもしれない。」
そんな印象を持たれてしまうこともあるでしょう。
私自身は、まず
「働きたいという気持ち」と「自分に何ができるか」
を伝えることを意識しました。
条件の話は、その後でも十分にできます。
そしてもう一つ、大切だと感じたことがあります。
それは、
無理に自分を大きく見せないこと。
「何でもできます。」
「体力には絶対に自信があります。」
そう言いたくなる気持ちも分かります。
しかし60代だからこそ、背伸びをするよりも、誠実さや正直さの方が信頼につながるのではないでしょうか。
私は、できることと、できないことを正直に伝えました。
その姿勢が、結果として採用につながったのではないかと今では思っています。
もう一つ、高齢再就職にありがちですが「この仕事は楽そうだから」という判断です。
これはあまりいい考え方ではないと思います。
なぜなら、高齢になれば何をしてもしんどいです。キツイです。
こう考えて仕事に向き合わないと少しの不満で辞めてしまうということになりがちです。
地方での仕事探しはさらに現実的になります
私は宮崎へ移住して仕事を探しました。
地方では都会ほど求人が多くありません。
だからこそ、
「仕事を選ぶ」のではなく、「限られた求人の中で最善を選ぶ」。
そんな考え方が必要でした。
理想だけを追いかけていては、なかなか仕事は決まりません。
少し視野を広げることで、新しいご縁につながることもあります。
まとめ|60代だからと諦める必要はありません
60代の就職活動は決して簡単ではありません。
年齢という壁を感じることもあります。
私も何度も、
「もう無理かもしれない。」
そう思いました。
それでも行動を続けた結果、今の仕事に出会うことができました。
60代だから不利なことは確かにあります。
しかし、その一方で、60代だからこそ評価される経験や人柄もあります。
もし今、仕事探しで悩んでいるなら、どうか年齢だけで諦めないでください。
一社で決まらなくても大丈夫です。
二社でも、三社でも構いません。
採用してくれる会社が一社あれば、それで人生はまた動き始めます。
私は62歳で、それを実感しました。
だから今、不安を抱えているあなたにも伝えたいのです。
「まだ遅くありません。焦らず、一歩ずつ前へ進んでください。」

コメント